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労務関係
2021年4月9日

同一労働同一賃金 全面施行されました


こんにちは。みそら社会保険労務士法人の藤岡です。

緊急事態宣言は明けたものの、新型コロナウイルスはまだまだ予断を許さない状況です。

特に兵庫県は変異株も増えてきていて、本当に心配です。

心おきなく外に出られる日が待ち遠しいですね。

 

さて、今日は先日全面施行されました「同一労働同一賃金」についてです。

同一労働同一賃金 今月から中小企業にも適用開始です

以前のブログにも書かせていただきましたが、パートタイム・有期雇用労働法が令和2年4月に施行され、まずは大企業から適用が始まり、いよいよ令和3年4月より中小企業への適用が開始されまして、全面的に施行となりました。

 

簡単に同一労働同一賃金の内容をお伝えしますと、正社員と非正規雇用の社員の間の不合理な待遇差の解消を目的とし、基本給、諸々の手当、賞与、退職金などから福利厚生まで様々な待遇について不合理な差があってはならないというものです。

 

皆様も色々と対応を進めておられることと思います。具体的には、①待遇の一つ一つを個別具体的にチェックして、待遇差の内容や理由についてきちんと説明ができるかどうかを確認する、②説明できない差がある場合は改善に向けての取り組みを進める、という流れになります。また、非正規社員から求めがあった場合はきちんと説明する義務があります。

 

近年、今後の指針となるような重要な判決がいくつか出てまいりました。それらの中には、賞与や退職金が非正規社員に対して不支給であっても不合理とは言えないとの判断が示されたものもあります。以下にいくつかご紹介します。

 

< ハマキョウレックス事件 >

運送会社の有期雇用労働者と正社員との間で、人材活用の仕組み等には相違があるが、職務内容には相違がないケースで、無事故手当、作業手当、給食手当、皆勤手当、通勤手当で、待遇差を設けることは不合理との判断が出ました。

 

< 大阪医科薬科大学事件 >

有期雇用のアルバイト職員と正職員との間で、職務内容・人材活用の仕組み等ともに相違があったケースで、賃金や賞与などに対しては不合理ではないとの判決が出ましたが、夏季特別有給休暇に対しては不合理との判決が出ました。

 

< メトロコマース事件 >

地下鉄駅構内の売店にて販売業務をしていた契約社員と正社員との間で、職務内容・人材活用の仕組み等ともに相違があったケースで、本給、資格手当、賞与、退職金などで不合理ではないとの判決が出ましたが、住宅手当、褒賞、早出残業手当の割増率で不合理との判決が出ました。

 

不合理な待遇差となるかどうかについては、単純な正解があるわけではなく、やはりそれぞれの会社の制度や成り立ち等を踏まえて、一つ一つ個別具体的に考えていく必要があるようです。

 

同一労働同一賃金のことでお困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

 

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